DELL XPS M1210 の修理依頼

(公開:2011/8/13)

岐阜県瑞穂市からの持込み修理依頼。
デルのノートパソコン XPS M1210 のトラブル。OSは、windows vista home premium sp2。
不具合は2点。
・無線LANに自動で接続できない。
・バッテリーに充電できない。

 まず、無線LANに自動で接続できない症状について。
 通常、無線LAN内蔵のパソコンで、パソコン側にSSIDとプレシェアード・キーの設定がなされていれば、windows のデスクトップ画面が出てしばらくすると、無線LAN接続可能になる。しかし、このパソコンは、パソコンが起動し、デスクトップ画面が出てから10分経過しても、通知領域に、無線LAN接続NGのアイコンが出たままである。このアイコンをクリックし、ワイヤレスネットワーク接続を手動で行ってはじめて、無線LAN接続可能になるというもの。
 ハードディスクに不具合は見られず。HDDの空き領域も十分。ファイルの断片化も特筆するほどひどくは無い。
 とりあえず、不要な一時ファイルを削除し、レジストリに残っているゴミを、PCの動作に差しさわり無い範囲で取り除き、レジストリのデフラグを行った。また一般ファイルとシステムファイル、MFTに至るまでデフラグを行った。重いウイルス対策ソフトをアンインストールして、軽いものに置き換えた。これらの作業により、vistaを起動し、デスクトップ画面が表示されてから1分40秒ほどで、自動的に無線LAN接続が可能になった。それでもまだ接続が遅い。
 お客様には、これ以上無線LAN接続時間を短縮するために、再インストールを勧めた。windows転送ツールを使って、メール等の設定とファイルを再インストール後に書き戻すことも可能な旨説明したが、これは不要ということで、再インストールとアップデートだけ行った。
それでも、このマシンの再インストールDVDは、サービスパック無しのバージョンだったので、再インストールの後、vistaのsp1を当て、sp2を当て、更に諸々のアップデートを施すのに、大変時間を要した。
 この機種を再インストールすると、ノートン・インターネット・セキュリティーの試用版インストーラ、googleデスクトップ、DELLのサポートソフトなどが常駐していたが、デスクトップ画面が表示されてから15秒ほどで、自動的に無線LAN接続が可能になった。しかし、ノートンの試用版をインストールしてアンインストールすると、途端に、接続可能になるまでの時間が長くなった。ノートンは、レジストリを汚すのだろうか? イベントビューアにも起動時に特筆すべきエラーが記録されていない。
 これらのことを踏まえ、ノートンの試用版はインストールせずに、スタートアップから外し、自動的に起動するサービスからも外した。代わりに、Microsoft Security Essential セキュリティーソフトをインストールした。googleデスクトップも、スタートアップ起動を停止している。その結果、デスクトップ画面が表示されてから15秒~30秒ほどで、自動的に無線LAN接続が可能になっている。(それでも短時間とはいえないけれど・・・)

 次に、バッテリーに充電できない症状について。
 お客様が言われるには、「バッテリーは満タン近く充電した後、別の大容量のバッテリーを購入したため、しばらく全く使っていなかった。ACアダプターは壊れたため、ヤフーオープションで代わりのACアダプターを購入した。」とのこと。
 早速、DELL の診断プログラム(BIOS起動画面上でF12を押して一時的なブートメニューを出して、そこから診断プログラムを実行する)で調べると、英語で「(1)不正なバッテリーが装着されている」「(2)バッテリーとの通信ができない」エラーが返ってきた。
 (1)のエラーから考えられるのは、、以下の2点である。1点めは、DELLのパソコンのファームウエアが、純正ACアダプターが装着されていないと判断し、バッテリーへの充電回路を切っている、ということ。故障時点に使っておられたACアダプターは、LA-10ファミリー。このパソコンで使う上では、出力電圧や端子極性、定格電流に問題ない。同じDELL用のバッテリーだ。しかし XPS M1210用の純正品ではない。純正品(この機種の場合、PA-12ファミリー)が装着されていない為、充電ができないのである。これまでACアダプタからパソコンに電源が供給されていただけでも幸運だったということだ。結局、オークションでいい加減な出品物を購入してしまったことになる。オークションでDELLのACアダプターを購入するときは、くれぐれも注意してほしい。今回の例のように、バッテリーに充電できなくなってしまう。2点めは、可能性は低いがマザーボードの故障だ。
 (2)のエラーから考えられるのは、以下の2点である。1点目は、バッテリーが完全放電してしまい、DELLのパソコンとバッテリーとの間の通信ができないため、DELLのパソコンのファームウエアがバッテリー故障と判断し、バッテリーへの充電回路を切っている、ということ。2点目は、パソコン本体の充電回路の故障。どちらも考えられる。バッテリーが完全放電していることは、バッテリーに付いているチェック用のボタンを押してランプが何も点灯しないこと、また、windows動作中に、PCのバッテリーランプが、橙色点滅になっているか、橙4回点滅緑1回点灯の繰り返しになっているか、全く点灯していないが、windows上で「バッテリーが検出できません」と表示されるかのいずれかになっていることで分かる。
 お客様には、純正ACアダプターと、純正バッテリーを調達していただくことにした。純正ACアダプターと、純正バッテリーが入手できれば、充電できない原因が、パソコン本体側にあるのか無いのか、明確になると思われる。

 (’11/09/24追記)その後、純正ACアダプターと純正バッテリーを購入して持込いただき、取り付けを行ったところ、正常に充電できた。DELLの診断プログラムを走らせた結果、異常は見られないため、修理完了となった。